「最低賃金毎年3%増」政府賃上げ圧力一段と。

日経新聞平成27年11月23日(月)の記事より。

政府は22日、全国平均で798円の最低賃金を毎年3%程度増やす目標を設ける「検討」に入った。

今年度は過去最大の18円増となったが、来年度以降はさらに増加幅を上げる。

最低賃金に近い水準で働くパートやアルバイトの賃金増加や待遇改善につなげる。

 

最低賃金は、厚生労働省の審議会で労使が協議して決める。

今年度の大幅増により全国平均で798円となった。これを反映して10月の全国平均時給は前月よりも10円近く上がった。

 

最低賃金が来年度に3%上がると単純計算で今年度を大幅に上回る24円増の822円となる。

その後も3%ずつ上がれば、2020年に920円を上回り、2023年度には1,000円に達する。

 

 

「検討」なので、決定ではありませんが、もし決定されれば、これは中小企業にとっては非常に大きな問題になりますね。

特に残業代対策として、定額残業代を就業規則や賃金規程に盛り込んでいるところなどは、その定額残業代は最低賃金を勘案して設計しているはずですから、見直しが必須です。

 

パートをたくさん雇っているところ、例えば飲食業、小売業、運送業、学習塾などは本当に死活問題になるかと思います。

 

パート側からすれば、時給が上がって嬉しい!と思うかもしれませんが、話はそんな単純ではありません。

企業は上がった人件費以上に利益を残さなければなりませんから、

パートに求められる仕事のボリュームが今までよりも増加するかもしれませし、場合によったらリストラされる可能性もあります。

 

企業の経費はすべてモノの値段に転嫁されますから、物価も上がるでしょう。そうすると、結局かつかつで毎日を過ごしている人は、結局賃金が上がってもかつかつということになります。

 

いずれにしても、パートをたくさん雇っていて、最低賃金レベルで給与設計をしているところは、今後の給与設計には注意が必要です!

 

就業規則や賃金規程を今から見直しておいた方がいいかもしれませんね。

 

(了)

 

 

 

 

 

 

なにせ、社会保険についても前の記事でも述べましたが、大企業については社会保険の加入義務者が拡大されますし、雇用保険も対象者が増えます。

 

 

 

 

 

 

消費税の増税が2017年4月~、10%になります。

消費税の増税をするためには名目経済成長率

 


TOP