日経新聞平成27年12月7日(月)一面トップ記事より。
自民党税制調査会は、2016年度からの3年間、中小企業が新たに購入する機械などにかける固定資産税を50%軽減する方針だ。
減税の対象になるのは、資本金1億円以下の中小企業が新たに工場などに導入する160万円以上の製造機械や加工機械、発電機といった機械装置。
通常は評価額に応じて年1.4%かかる固定資産税を50%割り引く。
減税の適用には、購入により時間当たりの生産量やエネルギー効率などのいずれかが1%以上高まることも条件となる。
いやいやいや、なかなか画期的な税制改正が行われそうですね。
1,000万円の機械装置を購入すると、イメージとして約14万円(1,000万円×1.4%)の償却資産税という名の固定資産税がかかります。
(評価額×税率なので、厳密には異なります)
なにしろ、ただ所有しているだけで、かかってくる税金ですからね。
ただでさえ消費税の増税など、税負担が増えている中、保有税の負担感というのは結構大きいものです。
そこでこの改正。
しかし、これってもう少し早く公表できなかったのでしょうかね。
だって、12月に機械装置を購入する予定のところがあったら、例えば年明けの1月に購入したほうが、税金が安くなるってことでしょう?
もう納品しているところだと、今更購入時期を延期するとは言えませんよ。
これって納税者の法的安定性を守れているのかなぁ。
疑問に思いますけどね。
メーカーさんは、営業の大チャンスですね。
逆に経営者の方は、メーカーの営業に迂闊に乗らないよう慎重さが必要になるかもしれません。
適用要件である時間当たりの生産量、エネルギー効率などのいずれかが1%以上向上する、というのはハードルが低そうですね。なにしろ1%ですから。
この証明はメーカーさんにしてもらうんでしょうか。どうなるんでしょうね。
金額が160万円以上であることが、まずはポイントになりそうです。
いや~、しかしくどいですが、もっと早く公表してほしかったですね。
税制は社会の動きを変えますから。
(了)
160万円以上の機械装置が減税の対象になる。
中小の新規設備、税半減。固定資産税購入後