日本経済新聞 2016.7.17より。
住宅取得資金贈与が本来であれば、2016年10月より非課税枠が3,000万円に拡充する予定でしたが、それが延長されることになったという内容です。
相続対策にこの贈与の特例を使おうと検討していた方や子供の住宅取得計画に資金を贈与しようと考えておられた親は要注意です。
以下、記事より抜粋。
政府・与党は消費増税の延期に対応するため関連法を改正する調整に入った。
住宅資金の贈与時の非課税枠を最大3000万円に上げる時期を10月から2年半延期する。
住宅ローン減税の期限も延ばすほか、
軽減税率の開始後に消費税率を記録するインボイス(税額票)も導入延期を検討する。
景気に配慮しつつ、増税を見込んでいた消費者や事業者の混乱を防ぐ。
政府は2017年4月に消費税率を10%に上げる前提でいくつかの税制を改正し、今年の通常国会で法整備を終えた。
増税の前提が崩れ、予定通り改正するか時期を遅らせるかを議論する必要が生じている。
今後、与党の税制調査会で方針を固め、秋の臨時国会で必要な法改正をする見通しだ。
実施時期を見直すものの一つが住宅の購入に関わる税制だ。
子や孫に住宅の購入資金を渡した際に贈与税をかからなくする制度では、
<現行>
最大1200万円の非課税枠
<改正予定>
2016年10月~2017年9月に最大3000万円に上げることになっている。
高額な支出になる住宅は増税後の冷え込みが大きく、
影響が最も出やすい時期に非課税枠を拡大する設計にしている。
↓
増税の先送りに合わせ3000万円に上げる時期を2019年4月に遅らせる。
住宅の購入資金の借入残高に応じて所得税を減らす住宅ローン減税も制度の終了時期を2年半延長する。10年間で最大500万円分の税金を差し引ける仕組みを増税前後にも続けられるようにする。15年10月の10%への増税が1年半先送りされた際にも、同じように1年半延長した。
安倍晋三首相は消費税率10%時に導入する軽減税率を2年半延期すると表明している。これを踏まえ事業者が取引する商品ごとに税率を記録するインボイス制度は、21年4月の導入時期を同じ期間遅らせる検討をする。
消費者が自動車を購入する際に支払う自動車取得税を廃止し、燃費に応じて0~3%の税率をかける新税の導入も消費税率を10%に上げるのと同時に実施する予定になっている。
総務省は地方自治体の間の財政格差を縮めるための税収の再配分強化策と併せて2年半延期する方向で調整する。
細かな延長もいくつかありますが、住宅取得資金の話は、今年の10月~ですから、特に注意が必要かと思います!
(了)