リンクしたのは、厚生労働省「第47回社会保険労務士試験の合格発表」です。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000103157.html
平成27年8月23日に行われた第47回社会保険労務士試験の合格発表が、11月6日にありました。
40,712人が受験し、合格者は1,051人。
合格率はなんと驚愕の2.6%!です。
2.6%って…、社労士試験っていつの間にこんな難しくなってしまったんでしょうね。
昨年の合格率は9.3%なので、今年は劇的に合格率が下がったことになります。
ちなみに、私が合格した第44回は、7.0%でした。
この合格率の下がった経緯について興味深い記事がありましたので以下抜粋します。
(以下、「銀次郎の合格ブログ」より抜粋、下線及び太字筆者)
http://plaza.rakuten.co.jp/ginjiroueito/diary/201511150000/?scid=we_blg_pc_rank_user_3_title
このような合格基準を設定したのは、前年に「何か」があったからでしょう。
それは、もちろん、社労士法改正で、訴訟代理人の「補佐人制度」の創設に伴い付された、「付帯決議」の内容にあります。
補佐人制度の創設については、個別労働関係紛争に関する知見の有無にかかわらず全ての社会保険労務士を対象としていることから、
その職務を充実したものとするため、社会保険労務士試験の内容の見直しや対審構造での紛争解決を前提とした研修などのほか、利益相反の観点から信頼性の高い能力を担保するための措置を検討すること、とされています。
つまり、補佐人については、特定社会保険労務士だけでなく、すべての社会保険労務士が対象とされたことから、社労士試験の内容においても見直しが必要とされたのです。今年の試験では「附帯決議」の内容を受けて、早速「見直し」が行われました。
合格判定会議においては、これらの事項を喫緊の課題ととらえ、附帯決議の内容に応えるべく、合格者数や合格率を司法書士試験並に設定したものと思われます。
附帯決議にある「社労士試験内容の見直し」とは、民法や憲法、民事訴訟法等の科目追加を指すものだと思われますが、科目追加には法改正が必要となるため、まずは今年の社労士試験において、能力担保措置の一環として、試験問題を難化させ、合格者数や合格率を大幅に絞り込んだのでしょう。
(以上)
どうやら今年だけの異例措置ではなく、来年以降についても合格率が今回と同程度になりそうな感じです。
税理士と社労士の実務を両方やっていると、社労士の知識は確かに必要な場面もありますが、税理士と比較すると正直ビジネスになる部分というのは、かなり少ないです。
感覚でいうと、税理士の5分の1~10分の1くらい。
合格後の登録状況についても税理士は合格した人のほとんどが登録するのに対し、社労士は合格した人でも登録しないいわゆるペーパー資格の方が結構おられます。登録しても数年後に登録をやめる方もおられます。
資格は活かしてなんぼですからね。
社労士として生き残るには、実は社労士の肩書がなくても仕事ができるかどうか、がポイントであったりします。
つまり社労士に限って言えば、資格の有無は仕事で成功することと関係性がほぼないんですよね。
この合格率をみてなお来年受験される方は、将来をよく考えて勉強された方がいいでしょうね。
(了)