週刊税務通信平成28年7月4日号より。
国税庁は7月1日、平成28年分の路線価等を公表した。
全体としては、上昇傾向にあり、特に大都市部については大阪が22.1%の上昇率になったのを始め、かなりの上昇傾向にあるようです
上昇率が10%以上となった都市は全部で10都市、内訳は以下のとおり。
・大阪
・京都
・札幌
・仙台
・東京
・金沢
・名古屋
・神戸
・広島
・福岡
個人的には、私のオフィスがある京都市内では、インバウンドの影響でホテル等宿泊施設の建設ラッシュが続いており、もっと地価が上昇している印象があります。
大阪は昨年10.1%の上昇率に続き、今年は更なる上昇を見せたということで、大阪はインバウンドに加えて大規模再開発等の影響も大きいような気がしますね。
路線価は、相続税・贈与税の土地の評価基準となりますが、
路線価が上昇するということは、
土地オーナーにとっては、資産価値が上がると同時に
評価額が上がり、将来の相続税・贈与税の負担増加も意味します。
今年から相続税の増税もあり、それを見越して土地活用に踏み切るオーナーも多く、
大都市圏ではそれらも地価上昇の要因となっているようです。
それを反映してか、本年度の標準宅地の評価基準額が8年ぶりに上昇しました。
※標準宅地の評価基準額は、平成20年分で10.0%上昇して以降、下落が続いていたが、平成28年分は全国平均が0.2%(前年-0.4%)と、平成22年分から計算方法が変わったものの、8年ぶりの上昇となった。
相続税の改正もあり、不動産のオーナーは対策がより必要になるでしょうね。
(了)